「無理無理、あやつらにチームワークとか無理じゃわ」 ――宝鏡メイ、オービタルクインテットに対する見解 --------------------------------------------- |
よーし、おぬしら集合ー |
来ましたが。 |
呼ばれた。 |
なんなのよ。 |
なになにー? |
……… |
全員揃ってはいねえがまあいいか。 |
で、用件は? |
意識調査みたいなもんじゃよ。 |
意識調査……? |
兵士としての心構えとかですか? |
近いが遠いな。 そんな堅苦しいもんじゃねえわ。 |
例えばおぬしらここの面子の誰かと組んで戦うとしたら、誰を選ぶよ? 今はおらん黒羽らも含めてな。 |
はあ? |
なるほど。 自分に合ったパートナーは誰だと思うか、と。 |
うむ。 |
ほうほうほほう。 |
アホくさ。 |
アホの一言でぶった切るなこら。 |
だってそんなの考える余地もないわよ。 正直なところこの面子だと実力に開きがありすぎるでしょ。 無敵の六堂さんを選ぶのが絶対的にベストじゃない。 |
確かに…… |
まあそれはもっともじゃな。 なので力の差のことは一旦無視じゃ。 単純に誰と一緒なら上手くやれそうかだけを考えい。 |
滅茶苦茶な前提ですねえ。 別に構いませんけど。 |
もしかしてヴァルフォースの試合って今度から二対二が標準にでもなるわけ? |
もう一人じゃない……? |
ならねえよ? 今まで通りじゃ。 |
あっそ。 |
というわけで早速聞き取り調査じゃ。 |
まずは春風、おぬしは組むとしたら誰がいいよ? |
うーん…… |
……… |
……… |
……… |
美澤さんはイヤかな! |
イヤって何よ! |
誰がいいかを聞いてるのにイヤから入るのかよ。 |
だってうるさそうだし。 |
それは意見を同じくせざるをえない。 |
ぐぐぐ…… |
ボクがちょっと遊んだりするだけで回り込みターボ説教とかしてきそうなんだもん。 |
しそうですね。 |
しないわよ! |
……本当に? |
……… |
………たぶん。 |
これはするな。 |
うん、絶対にする。 |
まあ説教で済む内は平和とも言えますが。 鉄火場で味方がへらへらとなめたことしてたら即鉄拳ですよ。 |
まあそうじゃけどよ。 |
ちなみにその味方が殴っても足りないアホとかだったらどうするんじゃ? |
……いなくなってもらうしかないんじゃないですか? |
月影さんの目がこわい。 |
こりゃ実際に何人か殺ったり飛ばしたりしてきた奴の顔じゃな。 |
……この様子だと月影さんもイヤかな! |
結局おぬしは自分に厳しそうな奴は全部嫌ってことかい。 |
なんつーワガママな…… |
そうなると斑鳩や黒羽もねえなあ…… |
あの人達も遊んでると説教が凄そうですからね。 何も期待せずにパートナー放置という可能性も高そうですが。 |
そしてわらわも春風が相棒だったら即鉄拳飛ばすわ。 |
となると…… |
消去法で六堂さんか私ということに…… |
かな? |
そんでも神凪は淡々と突っ込み入れそうじゃろ。 春風が何をしても怒らなければ動じもしない六堂がベストパートナーか? |
うん、それでいいと思うよ! |
なんというか互いに切磋琢磨したり長所と短所を補ったり人としての成長とかそういうのを置き去りにした今の居心地が良ければそれでいいじゃん的な選択ですねそれ。 |
しかたがない。 春風さんはそういうひと。 |
そういう生き方って絶対にどこかでしっぺ返しをくらいそうなんだけど。 |
それでもなんとかなる星の下に生まれているのが春風じゃからな。 |
世の中不公平だわ…… |
ところでこれ全員分やるんですか? |
さあのう。 続くかもしれぬ、続かぬかもしれぬ。 |
ほんと場当たり的ですね。 |