「ほら私たちっていわゆるあれじゃないの? ズッ友」 「ないわ、ない、それはねえわ……」 ――青と虹 --------------------------------------------- |
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神凪助手、ボクは常々気になっていたことがあるのだよ。 |
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また春風さんが何か言い出した…… |
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いつものことでしょ。 |
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んで何が気になるってーのよ。 |
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それはねー |
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バカは風邪ひかないっていうじゃん。 あれってホントなの? |
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さあ…… |
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アホくさ。 |
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二人とも反応薄いよ? キミたちはその噂が真実かどうか気にはならないのかね! |
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べつに。 |
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物凄くどうでもいいわ…… |
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むぐう。 |
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……でも春風さんが気になるんだったら今からそれが真実かどうか調べてあげてもいいけど? |
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なんと。できるのかね美澤助手! |
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任せなさいよ。 |
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言葉は自信満々だけど凄く投げやりな表情……これは絶対に適当こく前兆。 |
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そのかわり春風さんにはちょっとした調査に付き合ってもらうわよ。 |
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うんうん、オーケーだよ。 |
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じゃー…… |
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春風さんは今まで風邪ひいたことある? |
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え? ボク? ないよ! |
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……… |
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……… |
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……… |
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……… |
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? ?? ??? |
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……実に信じがたいことだけど、これで結論は出たわね。 |
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(こくこく) |
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春風さん、俗説は本当よ。 バカは風邪ひかないというのがはっきりしたわ。 |
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なんと! |
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……というやりとりがあった。 |
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ふーん、へー、ほぅー |
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完全に鼻くそほじりながらの聞き流しモードですね。 |
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そりゃそうじゃろうよ。 あまりにもくだらん話すぎてぐうの音も出んわ。 |
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そして美澤さんはそういう結論を導き出していたけど、私はセカンドオピオニオンを求めようと思う。 |
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オニオン……? |
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メイ、バカは風邪をひかないの? |
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知るかバカ。 |
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一刀両断ですね。 |
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だけど春風さんが風邪をひいたことがないという理由はどう説明すれば…… |
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その点についてあやつがバカかどうかは関係ねえわ。 春風は単純に運がいいんじゃよ。 |
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なんと。 |
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細菌やウィルスが春風さんを避けて通っているとでも言うんですか。 |
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そうじゃよ? |
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真顔で言い切った。 |
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極端に運がいい奴はそうなるものよ。 もうワンランク上になると幸運が露骨に顕在化して、自分に向かって飛んで来る銃弾が唐突に砕け散るとかそんな現象が起こるぞ。 |
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もしかすると自分に都合のいいことばかり起こるから春風さんはバカになったんじゃないんですか? |
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その可能性はある、つーかそれが大きな理由の一つじゃろうな…… |