「わたし、ずっと一人だもん……仲間なんか作らせない、ってクソデバイスに言われたもん……」 ――柏木クルル、愚痴 |
今回はヴァルキリーの編成についてよ。 |
結構まともそうな話ね…… |
そりゃ、たまにはねえ。 |
というわけでヴァルキリーの編成についてだけど…… 各国の軍編成が全く同一ではないように、ヴァルキリーについてもお国柄ってものが出るわ。 基本形ってものはあるけど。 |
そりゃそうよね。 |
例えば中小国なんかだとヴァルキリー全員集めて五人に満たないとかもザラだし。 そうなると編成というより単なる役割分担をして終わりって世界よ。 |
で、それなりの規模を持つ軍隊の場合はどうかというと…… 航空機と似たような編成をしているところが多いわね。 |
とりあえず二人一組を作って、それが二つの合計四人で一編隊。 そして一編隊が三つか四つ集まって一飛行隊となるわ。 |
そこから先は? |
それ以上の単位を作ってるところはあまりないのよね。 大国でも運用しているヴァルキリーは数十人程度だもの。 だから国によってはそれ以上の単位を航空団とか飛行大隊とか呼んだりまちまちよ。 |
あるいは八人くらいで飛行隊と呼んだり、三人一組で編隊だったり……少ない方でも案外バラバラなのよね。 |
結局基本形もクソもないじゃない…… |
実はそうなのよ。 |
とにかくヴァルキリーってものは通常兵器と比べて特殊な存在だから、従来の編成に当てはめることがなかなかできないのよ。 個々の戦力差だって凄まじく大きいもの。 |
エースと言われるような子だと数人分の働きは期待できるし。 そういう子は下手に誰かと組ませない方が実力を発揮できるのよね。 |
同じ仕様の機体を使ってても移動速度が段違いなんてのも珍しくもないし。 そうなると足の遅い子に合わせるよりも単独で動かした方が便利だったりするわけ。 |
エース同士を組ませたりとかはしないの? |
勿論そうする場合もあるわよ。 実力差の激しい子をどのように組み合わせるかは大きな悩み所ね。 |
あとは、そうねえ…… 低活性地帯だと機動戦車と混ぜることもあるから余計ややこしくなるのよね。 |
一人だけヴァルキリー混ぜて突っ込ませて、戦車は後ろからフォローとか。 もしくはヴァルキリーに援護をさせて戦車の方が突っ込むとか。 |
小さいくせに一撃で戦車を沈めるヴァルキリーに周りを飛び回られたらたまったもんじゃないし、あるいは電波妨害の類を無視して一方的に火力を叩き込まれるのもやっぱり戦車としては厳しいし。 |
とりあえず明確なテンプレなんか存在しない、というのはよくわかったわ…… |