「よいか、念のため言っておくが……絶対にエリカを起こしてはならんぞ」 「だいじょうぶ。あれを好き好んで起こすバカはいない……」 ――宝鏡メイ、ミッションに赴く神凪アイに |
今回はあなたの日常生活についてよ。 |
はいはいそーですか、 いいわよ何でも答えてあげるわよ。 |
ふうん。 何でも………? |
……やっぱ今の無しで。 隠すところは隠すわ。 |
まあそうよねー |
でも率直に言って、あなたそんなに面白い生活してるわけじゃないでしょ。 |
まーね。 一応は優等生で通ってるし。 そんなにエキセントリックなことはしないわよ。 |
規則正しい生活してそうだものねえ…… |
毎日早寝早起きよ。 |
とりあえず朝は早起き、と…… |
春風さんみたいに二度寝とかはしないわよ。 |
そういえば貴方は寮生活よね。 |
そうよ。 |
同室は雨宮さんだっけ? あの人はどうなの、朝とか。 |
先輩は日付が変わってから寝て、日が昇る前に起きるような人だから…… |
それで平気とか恵まれた体質してるわねー…… で、あなたは起きたら身支度して食事? |
その前に走り込んだりトレーニングを適当にしてるわ。 考え事をまとめるのにも丁度いいし。 |
それ、誰かに言われてやってるわけ? |
自主的によ。 ヴァルキリーだろうがなんだろうが最後に物を言うのは体力でしょ。 |
大した優等生ぶりじゃないの。 |
あんたに言われたくないわね。 だいたい地道な努力とかそういうのはあんたのほうが得意なんじゃないの? |
そうでもないわよ。 私は努力とか好きじゃないし。 |
意外ね…… |
努力を努力と思わずに済むよう面倒なことはさっさと習慣化して呼吸と同じレベルまで持って行ったり、適当に楽しみを見出してやり過ごしたりたりね…… |
無駄に自分を追い込んだって長続きなんかしないわよ。 だから私から見れば神凪さんとか斑鳩さんは頭おかしいと思うわね。 |
ま、そのことは脇に置いといて…… 朝食は寮の食堂あたりで食べるの? |
そうよ。 |
……一人で? |
んー、色々。 先輩がいれば先輩と食べるし…… |
いない時は? |
一人……で食べてるんだけど、なんか寄ってくる感じ……? |
それって友人? |
まぁ……そうかしら? クラスメートとか後輩とかが「ご一緒してよろしいですか!?」みたいな感じで。 |
あー、なんとなく光景が分かるわね。 疑問形で答えるあたりがまさしくって感じ。 |
何よ? |
普通に生きている子が鬱陶しかったり、あるいは同じヴァルキリーでも真剣味が足りない子を見てるとなんとなく腹が立つでしょ。 |
ぐっ……! |
思いっきり図星のようね。 それでいて、寄ってくる子たちを無碍にすることもできないと。 |
……。 |
それじゃ駄目ねえ。 そういうのをこじらせるとどんどん余裕が無くなっていくわよー? 斑鳩さんみたいに完全に独りでも平気なタイプならともかくね。 |
だったらどうすればいいってのよ。 |
あなた自身分かってるはずだと思うけど? その上で、努めて肩の力を抜くしかないんじゃない。 |
気楽にやって死ぬくらいなら今の方がマシよ。 |
あーはいはい、だったら好きにしなさい。 |
で、朝食取ってからその後については……次回送りとしましょうか。 |
はいはい。 |