夢ソフト

「酷い……。ボク何もしてないのに……」

「わ、悪かったわよ。だからここはあたしが奢るし」

「じゃあ、改めてボクが考えた凄い嘘を聞いて欲しいんだけど」

「あんたって、ホント馬鹿なのね……」

                      ――喫茶店でパフェを食べながら

……。

……。

……。

あの……。何でしょうか?

いえ、男であるとは知らなかったもので……。

はああ!!??

男であるとはつい先ほど知ったもので、ついジロジロと……。

すいません。

ちょっ、え!?

おい、六堂。

お主の実家から連絡はいっとるぞ。

あ、はい。

では失礼いたします。

ちょっとまっ!

おう、美澤か。

ちょうど良かったのう。

ようやくお主のヴァルキリーを改造させてくれるとは。

はい!?

わらわに任せておけ。

右手も左手もドリルにしてやるぞ。

意味わかんな……。

うちに亡命してくれるって本当!?

あなたみたいな子が来てくれるなんて、ホント助かるのよ。

やっと私も肩の荷が下りるわねー……。

何なのー!!?

パフェ……。

今度は何!?

パフェ食べさせてくれるって……。

そんなもの持ってないわよー!!

一体何なのこれは!!

パフェをくれると聞いた……。

誰から!?

春風……。

私も春風さんから、美澤さんがうちに亡命したがってるって聞いたわ。

わらわも春風からじゃのう。

あの馬鹿……っ!

おお、そういえば今日は4月1日ではないか?

あー。なんだ、そういうことだったんですか。

パフェ。

はぁ……。ぬか喜びでしたね……。

失礼します。

馬鹿馬鹿しい、つまらん時間を食ったわ。

パフェ。

神凪、行くぞ。

仕事が待っとる。

……パフェ。

さっさとせんか!

春風っ……!!




あ、美澤さーん!

ボクの考えた嘘聞いてー!

アホかーーーー!!!!

あんたの性根叩き直してやるわ!!!

え、ええええええ!!??

何で嘘つく前から怒られてるのーーー!?

鉄拳で再教育してやるわー!!!!




頭がキレると思ってる奴ほど、初歩的なトラップに引っかかるのう。

うーん、ちょっと可哀そうだったんじゃ。

パフェ……。

手伝ったから……。約束……。

ん? それも嘘の一環じゃが?

……。

お、おい?

騙されるほうが悪い日じゃと説めギャーーー!!!